ラスト・トレッキング

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早朝、りゅうちゃんがククルに、
わたしがカディに乗って、
海のちかくまでトレッキングにでかけました。

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りゅうちゃんは、もうすぐ石垣へ一家で引越し。
自分の広場を立ち上げるのです。
もちろん、ククルも一緒に石垣へ行ってしまいます。

つまりこれは、
カディとククルで行く、最後のトレッキング。

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なかよしのククルがいなくなっちゃうのは、
さびしいねえ。

これまでいろいろありました。
ほんとに、お世話になったなあ。
りゅうちゃんにも、ククルにも。

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隣の島だから、ヒトは会いにいける。
でもウマはそうはいきません。

カディはわかっていないけど、
ククルとの別れはすぐそこに迫っています。
だいじょうぶか、カディ。

夕暮れ時

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夕暮れ時の草タイム。
食べている時がいちばん幸せそうなカディ。

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日が暮れてゆく。

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沈むみゆく太陽に照らされて。

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台風19号はいま中心が沖縄本島近辺にあるはずなのに、
与那国でも強風が吹き荒れている。
どれだけおおきい台風なのだろう。
みなさん、お気をつけて。

『馬々と人間たち』

もうすぐ公開予定の映画、『馬々と人間たち』。
友人つながりでコメントを寄せることになり、
一足早くサンプルDVDを観せていただきました。
ということで、いつもと趣向を変えて映画のご紹介です。
長文、文体もレビュー調です。

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『馬々と人間たち』

アイスランドから「ウマとヒトの映画がやってくる」と聞いて、
それはそれは心待ちにしていた。
予告編を見ると、淡々としつつも「おかしみ」がにじみ出る空気感。
これはわたし好みの映画だと確信した。
なにしろ、ウマだし。

で、実際に観てみると、
もう最初のシーンから、にやにやしっぱなしだ。
だいたい、わたしはウマを見ているだけで、
ついにやにやしてしまうのだけれど、この映画は、
そういうヒトの心をしょっぱなからつかむ。
アイスランドの美しいウマ!

先に伝えておくと、ウマが出てくる映画を観る時、
わたしは一般的なヒトとだいぶ違う見方をする。
ストーリーよりも、まずウマの表情が目に飛び込んでくる。
そのウマが、今どんなふうに感じているか、
おびえていないか、つらく感じていないか、
ということばかり読み取ろうとしてしまう。
馬語は世界共通なので、字幕はいらないし。

映画に出てくるウマというのは、
たいてい美化され、物語化されている。
ヒトの思惑とウマの本当の気持ちにはズレがあることが多い。
だから、「感動のシーン」なんかで、
実際はウマはすごく不快な気持ちでいることがわかると、
「あああ…」と興ざめしてしまう。

この映画はウマがたくさん出てくることがわかっていたので、
あらかじめ、一回目はウマに集中して観ることにした。
意識の80%はウマに向かっていた。

続いて二回目には「ちゃんとヒトを観よう」と思ったのに、
気がつくとやっぱり意識の60%はウマに持っていかれていた。
(いや、ヒトビトもおもしろかったですよ。)

とにかく、たくさん、たくさん、ウマが出てくる。
そのアイスランド馬たちが馬語
(じゃっかん、アイスランドなまりがあるような気がする)を話している。
もう、それだけでこの映画を観る価値はありますね。

一部、ウマ好きなヒトには、どきっとする場面があるけれど、
「映画を作るために傷つけたウマは一頭もいない」そうなので、
そこは安心して観てください。

冒頭、目を奪われたのは、白馬の独特の走り方。
わー「側対歩」だ!
「側対歩」というのは、ウマが速歩をする時、
ふつうは前と後ろの肢を左右交互に出すのだけれど、
それを右右、左左と揃えて走ること。
そうすることで上下の揺れが軽減し、乗る人が楽になる。

調べてみると、アイスランド馬のこの走り方は、
「トルト」と呼ばれるもの。
その安定感は、
ショットグラスを持って乗っても中身がこぼれない
と言われるほどらしい。

ちなみに、アイスランド馬について映画の公式サイトから引用すると…。

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体重330~380kg、体高132~142 cmほどの小型の馬で、
9世紀末にノルウェーから渡来して以来、
アイスランドでのみ1100年以上も交雑することなく保たれてきた純血種。
比較的おとなしく、毛の色と柄の名前はアイスランド語で100以上ある。
近年は海外での人気が高まり、盛んに輸出されている。
アイスランド国内で約8万頭、全世界では約25万頭が飼育されている。
本作に描かれているように、アイスランドの牧畜農家は夏に馬を放牧し
、秋の初め頃に村中総出で集める。
アイスランドの人々は馬が大好きで、都会に住んでいても、
牧畜農家に自分の馬を預けておき、休日に乗馬を楽しむ人が多い。
また全国規模の馬の競技会が年に一度、盛大に開催される。
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こうしてみると、与那国馬とも共通点が多い。
隔絶した土地で生き延びてきた種であること、
在来の馬であること、小型であること、ヒトとウマの関係、等々。
この映画を観ていても感じたことだが、
「自然の中に生きているヒトとウマの感覚」というのは独特のものがある。

ひとことで言うと荒っぽい。
死はけっして遠くにあるものなんかじゃない。
大地に産まれ、生き、死んでいく、というプロセスが日常の中にある。
この映画で描かれているヒトとウマの日常は、
与那国島のそれともすごくつながっているなあ、と思った。

だから逆に言うと、この映画のおもしろさ、
ぎょっとしたり、ええーっと奇想天外な展開に驚いたり、という部分を、
与那国でウマと暮らしているわたしは、
じゅうぶんに楽しめていないのかもしれない。

いちばん目をひくはず(と言っていいのか)である交尾のシーンも、
毎年あたりまえに目にしている状況なので、うわっと思うことはない。
ああ、ちゃんとメスウマがおしっこしているなあ、
オスはそのにおいを嗅いでフレーメンをしているなあ、
メスはヒトがじゃまだろうなあ、
はい、おつかれさまーよかったねー、
ぐらいのものである。
与那国馬も泳ぐし。

それから、ヒトがウマをあっけなく殺してしまうシーンも
(わたしは絶対そんなことをしないけれど)、
プリミティブな自然の中で家畜と暮らすヒトなら、
そんなものかもなあ、と感じた。
与那国に来たばかりの頃は、
草地にごろんと無造作に転がっている牛や馬の骨に、
「さっきつぶしたから」と出された山羊汁に、
どきっとしたこともあったなあ…。

さてさて、ウマの話ばかりになってしまったので、
最後にヒトの話。
ウマと暮らし、深く関われば関わるほど、
「ヒトってしょうもない生き物だなあ」と、
わたしは感じるようになった。
この映画は、まさにその「ヒトのしょうもなさ」が、
辛辣に、ユーモラスに表現されている。
馬たち、ごめんね、ヒトがこんな生き物で。


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『馬々と人間たち』

11月1日(土)より
シアター・イメージフォーラムほか全国順次ロードショー

公式サイト
http://www.magichour.co.jp/umauma/

さよならククル

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ついにククルが旅立つ日が来ました。
前の晩からカディとククルは草地に放牧、
最後の時間を一緒にすごします。
手前がククル、奥がカディ。

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最近は、こういう構図になることも多くなってきた。
手前から、ククル、カディ、サンゴ。

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左から、サンゴ、カディ、ククル。

そうです。
サンゴはカディのそばに来ることが多くなり、
三頭でいる風景をよく見かけるようになってきていました。

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朝、いよいよ出発です。
カディの奥で、待機するククル。

カディは、なんとなく、
いつもとちがう気配を感じている様子。

人なつっこく、おりこうさんなククル。

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ふたりのお尻のツーショットも、
これが最後です。

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ともに石垣島へ行くディムラと、
運搬車に乗ったククル。

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カディを馬たちの群れに戻すと、
すぐにサンゴのそばに行きました。
わかってないんだろうなー。

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そして、ククルは旅だっていきました。

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ありがとう、ククル。
カディのはじめてのともだち。

ククルがいてくれたおかげで、
カディはウマとして成長することができました。
石垣島で元気に暮らしてねー。

おっと、旅立ったのはククルだけではありません。
カディがずっとお世話になってきた馬仲間のりゅうちゃんも、
日々わたしたちにやさしく接してくれたみえちゃんも、
石垣島で新しく馬広場をたちあげるために、
家族で旅立っていきました。
その名も『石垣島馬広場』
ブログも、もう始まっていますよー。
いなくなるのはさびしいけれど、
彼らの今後の活躍が楽しみです。

がんばってねー。


さて、ククルがいなくなったことに気づいたカディが、
このあと、どんなふうになるか…。
サンゴがいてくれる、と思うと、
すこし気持ちが楽になります。

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