疝痛考1

カディ、いい感じで過ごしています。

今回のカディの疝痛について、まとめておこうと思います。
ちょっと長くなりますので、ご興味のある方だけどうぞ。

馬の疝痛は、場合によっては死に至ることもある、
ちょっと怖い病気なんですね。
その原因も様々で、
過食疝、便秘疝、痙攣疝、風気疝、変位疝、 血栓疝、寄生疝、
などの種類があります。

与那国では医療機器を使った専門的な診断ができないし、
島の獣医さんは、若くて熱意もあって勉強家、
とてもいい先生なんですが、牛が専門で、
馬を診断した経験はないのでした。

ですから、カディの様子を観察したり、
一般的な知識を元になんらかの処置をして、
その後の反応がよかったかどうかで、
原因を推察するしかないのです。
本当のところは、お腹を開いてみなければわからない、
というむずかしさ。

カディの場合、かれこれ一ヶ月、疝痛に悩まされたわけですが、
この期間に、私はずいぶんいろいろ考え、情報も調べ、
(馬の胃腸の構造とかに詳しくなりました)
馬仲間のネットワークにも助けられて、
たぶん、こういうことだったんじゃないか、と、
考えるようになりました。


第一に、カディは、生まれ育ちから、
疝痛になりやすい資質があること。

幼い時に母馬が死に、成長期に栄養が足りなかったため、
もしかしたら内臓にもなんらかの影響があったかもしれません。
また、歯並びもガタガタでよく噛めてない可能性もあり。
(永久歯にはえかわって、だいぶ改善されました)

そして、こころの面。
飢えの中を生き延びたので、食い意地が張っている。
すこしぐらいお腹が痛くても、食べたい欲求の方を優先します。

疝痛が起こりやすい資質があるということ、
これはケアをしながら、
一生つきあっていくしかありません。


第二に食べ方の問題。

いまカディは、ふれあい広場の群れに参加させてもらっています。
朝飼い、夕飼いの時は、一頭ごとにつながれて、
みなそれぞれ自分の分を食べます。

カディは以前にも疝痛を起こしたことがあるので、
濃厚飼料はいっさい与えず、
青草と干し草とふすまだけ、です。
それでもけっこう丸々しているので、栄養も足りてる、
だから問題はないはず、と思っていました。

でも、内容や量ではなくて、
食べ方の問題がけっこう大きかったかなー、
と今は思っています。

というのも、広場の放牧地は森なので、
馬が食べられる草は、あまりないのです。
朝飼い、夕飼い以外では、
刈ってきた草を持って行って草場に置き、
それを馬たちが自由に食べる方式なのですが、
群れの中で立場の弱いカディは、
あまり自分のペースで食べることはできません。
すみっこの方で、周りをうかがいながら、
食べられる時に急いで食べる、という感じです。

そのこともあって、朝飼い、夕飼いの時、
補うつもりで、わたしは心持ち多めに草をあげていたのです。
でも、朝夕だけ、一気にたくさん食べて、
それ以外は、食べられない時間もけっこう長い、という環境は、
食い意地の張っているカディにはつらかったかもしれません。
だからなおさら、食べられる時にはがっついて食べる、という、
悪循環があったのではないか、と推測しています。

馬は一日16〜20時間、
ちびちび草を食べ続ける生き物です。
消化器官もそのようにできています。

つまり、カディは、
短時間に大量の草を一気に食べる、
という食習慣から消化不良になり、
便秘疝になったのではないか、と思います。

疝痛になってからも、ボロはけっこう出ていたので、
いまいち確信がもてなかったのですが、
3日半絶食している間や、その後浣腸した時にもボロが出たので、
やっぱり詰まっていたのでしょう。


第三に、胃潰瘍。

疝痛の回復が遅れ、長期に及んだこと、
治療のために鎮痛剤や胃腸の働きを促す薬を、
何回も投与されたこと、
絶食のストレス、
などが合わさって、後半のお腹の痛みは、
軽い胃潰瘍だった可能性が高いです。

もしかしたら、以前から、ちょっと胃が荒れたり、
ということもあったのかもしれません。

実は競走馬の8割に胃潰瘍があるそうです。
育成中の馬でも3割いるそうなので、
カディがなってもおかしくはありません。

胃潰瘍のある馬も、疝痛のような症状を繰り返す場合があること、
今回、初めて学びました。


以上が、今回の疝痛についての考察です。


長くなりましたので、
今後、疝痛を予防するためにはどうしたらよいか、
という対策については、いずれまた。

ちなみに今日は、4年前、カディと初めて出会った日です。
いろいろなことがあったなー。

コメント

おつかれさまです。あなたもどうぞ御自愛ください。こちらはこの冬初めての本格的な雪です。

ありがとうございます。
せんねん灸は自分に使っている方が多いかも?です。(笑)
雪景色、懐かしく、ちょっとうらやましいです。
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