関係5

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あ、なにか変わる…。

朝目覚めて、そう感じた。
カディとの関係について。

どうやら眠りの中で、
「なにか」が進行したらしい。

私は、自分の自意識をあまり信用していないが、
こういう感覚が起こった時には、
それに従うことにしている。

とりあえず、
いつものようにカディボクに行って、
ふすまをひとつかみあげた。

カディの様子は変わらない。

普段ならすぐに無口をつけて、
繋牧に行くところだが、
今日は、そうしないことにした。

カディボクの真ん中まで、
木の椅子をひきずっていって、
それに座った。

カディは、すっかり、
外へ行く気になっている。
こちらの方はちらとも見ず、
ゲートの前に立っている。
これは、早く連れて行け、という、
アピールだ。

私は、カディのことを意識から外して、
空をぼんやり見つめることにした。
カディと私の、
「いつものパターン」から
離れることが大切な気がした。

なんの意図も持たず、
ただ、何が起こるか見てみよう、
と思った。

いつもと違う気配に、
カディは、「???」という感じ。
しばらくして、
とことこと私のところへ来て、
顔をおしつけてきた。
神妙な顔をしている。

私は、カディボクの中を
一緒に歩いてみることにした。
ゆっくり無口をつけた。

私が歩いたら、カディも歩く。
私が止まったら、カディも止まる。

カディは、「なんで?」という顔をしているが、
いつもと違う事態に緊張しているのだろう。
なんとなく、ついてきている。

ゲートに向かった。
このまま外に出てみるつもりだ。
カディはどんな風になるだろう。


扉を開けたとたん、

だだっとカディが駆けだした!

今までおとなしくしてたのは、
虎視眈々と、この瞬間を待っていた、
というかのごとく。

次の瞬間、私の体が反応した。

ロープをぐいっと引いて、
くるっと回って、
カディを牧場の中に入れて、
ゲートをぱたんと閉めて、
すたすた歩き去った。

視界の隅に、
カディが呆然としている姿が
映っていた。

私はそのままカブに乗って、
カディボクを後にした。

カディは私のカブの音を、
よく聞き分ける。
だから、
本当に私が行ってしまった、
ということがわかったはずだ。

家に帰って、
今のはなんだったんだろう、
と考えた。

感情的には、
それほど高ぶっている感じがしなかった。
むしろ、ぽかんとしている感じ。

とにかく、なにかが起こった、
のはたしかだ。

長くなるので明日に続きます。

コメント

続き

続きがとても
気になります。

アップしました。
私にとっても「!」な感じでした。
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