群れの中へ

カディにとっての新天地、
ふれあい広場のメインの牧場に、
とうとう放す時が来た。

すこし前から牧場の外に繋牧し、
柵越しに広場の馬たちとなじませてきたけれど、
その算段がどこまで通用するか。
なにしろ、カディは、馬とも人とも、
関係を上手に結ぶことができない馬なのだ。

知らない相手には攻撃から入る。
からだがそういうふうに反応してしまう。

カディがそんな風であるのは、
生い立ちのせいもあるのだろう。
 →野生の血(2010/2/8)
 →生い立ち(2010/5/10)

きちんとあいさつできないために、
海牧場に入れた時には満身創痍になった。
今回もある程度の怪我は覚悟しなくては。


そして、カディは広場の中へ。

20120517b.jpg

思いの外、広場の馬は落ち着いていて、
カディを執拗に追い回すことはなかった。
そばに来たら追っ払うぐらいで。

カディはあいかわらず、
近寄ってきた馬には後ろ蹴りを食らわしていたけれど、
同い年のルンタが、それも気にせず、
カディのそばにいてくれた。
そして他の馬からカディを守るそぶりさえ見せた。

20120517a.jpg

ルンタは海牧場で一時カディと仲が良かったので、
それを思い出したのかもしれない。
そういえばルンタはチベット語で「風の馬」の意味。
カディは与那国語で「風」だから、
風の馬同士のカップルだ。

この日はルンタが守ってくれたおかげで、
カディは大きな怪我をすることもなく、
無事に一日を送ることができた。

でも、カディはそんなルンタにさえ、
ヒンとないては蹴っていた。
あーあー、もう、ばかちん。

二日目、ついにルンタも、
カディに愛想がつきたらしい。

カディは、ひとりで群れの外にぽつん。
草を食べる仲間にも入れてもらえない。

20120517.jpg

ま、でも、最初から
群れになじむには時間はかかると思っていたので、
怪我をするような雰囲気でないだけで、いまはOK。

カディも先輩の馬が耳をピッと伏せると、
それ以上、近寄らないようにしている。
馬の間合いは少し身についたらしい。
海牧場の時はそれができないから、
ボコボコにされてたもの。

このまますこし様子を見よう。
だいじょうぶ、だいじょうぶ。
がんばれ、カディ。

コメント

馬の世界もなかなか大変だねぇーー。カディはそれほど攻撃的に思わなかったけどなぁ。笑ってるような優しい眼をしてたし…でも馬同士だときっといろいろあるのね。ガンバレーー、カディ。

カディボクでの一年あまりがカディにとって一番平和な時期だったかもしれません。基本的な性格としては、たくましい浮浪児みたいな感じです。がんばってます。
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